こんにちは。
宮城県岩沼市の
いわぬま矯正歯科クリニック院長小森です。
いわぬま矯正歯科クリニックでは、ツィッターやインスタグラムなどSNSのアカウントがあります。
先日ある方から直接のメッセージで、「電話やメールで相談できますか?」と、ご連絡がありました。お子さんの治療を始める時期などを聞きたいとの事でしたが、お断りさせて頂きました。
また、新型コロナウイルスの影響で外出しなくてもすむ「オンライン診療」が、脚光を浴びるようになりました。現在、オンライン診療で矯正歯科相談をされている医院さまもおられます。
ですが、当院ではオンライン診療で矯正歯科相談はしません。
なぜでしょう。
スポンサーリンク
当院でオンライン診療をしない理由
1 歯科医師によって治療方針が異なる
歯列矯正は色々な治療方法があり、歯科医師によって考え方が異なります。
子どものうちから治療するか、大人になってから治療するか
この問題が挙げられます。
相談された方が当院の近くにお住まいで、周りで矯正歯科治療をしているのが当院だけという状態であれば、もしかすると相談可能な場合もありますが多くは違います。
こちらでご説明したとしても、他の医療機関で違う説明を受ける事があります。
その場合、何が良い治療なのか戸惑ってしまう事になりかねません。
小学生の歯列矯正は必要ですか?
今回は「小学生の歯列矯正は必要か?」です。
歯ならびの悪い子どもに対する3つの選択肢
歯ならびの悪い子どもに...
2 直接診る事に意味がある
百聞は一見に如かずという故事・ことわざがあります。
百回話を聞くより、一回自分の目で見る方が確かであるという意味なのですが、医療の世界では、まさにこれが当てはまります。
①全ての情報が揃っていない
患者さまから映像で得られる情報は、全部を写し出しているわけではありません。
その限られた情報の中で治療に対してお答えを出すのは難しく、一般論はお話できますが個々の症状に責任を持つ事ができません。
②患者さまが気づいていない情報がある
当院でご相談していると、「そんな所も歯ならびが悪かったんですね」と患者さまから言われる事があります。
当たり前の事ではありますが、患者さまが自分自身でお口の中を隅々まで見る事はできません。そして、何が良くて何が悪いかの判断も難しいと思われます。
また、直接ご相談をうかがっていても、主訴(患者さまが一番治したい事)と歯科医師が最も治すべきと考える症状は、大きく異なる場合があります。
直接診てはじめて、その事が可能となるのです。
③患者さまには【本当の】希望がある
患者さまによっては、「本当はこんな治療がしたい」と考えられている方もおられます。
「それ以外したくない」とさえ思われている方もおられるくらいです。
最初からご希望をお話される方もおられれば、ご相談の最後に「実は…」と話し始める方もおられます。ご相談でそれを汲み取る事も、歯科医師にとって重要な仕事です。
オンライン診療では、それは難しくなります。
3 結局通院する必要がある
オンライン診療は、必ずしも近隣の診療所を受診するわけではありません。遠方であっても相談されるでしょう。相談はしたけど結局通えないとなると、お互いに時間を無駄にしてしまいます。
それにオンライン診療で矯正歯科相談をしたとしても、結局は検査や治療は歯科医院に行ってする必要があります。
楽(かどうかは分かりませんが)なのは最初だけです。
4 歯科医院として割に合わない可能性がある
矯正歯科の多くは、矯正相談の料金を安く設定しています(無料~数千円)。そのため、患者さまが実際に装置をつけた治療を開始しないしないと利益が上がりません。
そのためにオンライン診療を受けられる患者さまは、通院できる範囲に絞らなければいけませんが必ずしもそうはいきません。
それに矯正歯科は治療費用の高さから、複数の歯科医院で相談する方が多い分野です。オンライン診療はそれを手軽にできてしまう分、歯科医院側は負担が大きくなる可能性があります。
まとめ
インターネットの発達によって、どこにいても様々な情報を入手する事ができるようになりました。
将来的には、自宅で矯正相談して自宅に矯正装置が届いて、医療機関に行かなくても歯科矯正治療ができる時代が来るかもしれません。
しかし、現在はそこまでいたっていません。
直接見て、直接聞いて、治療についてお話させてください。
宮城県岩沼市たけくま1-11-1
理事長兼院長 日本矯正歯科学会認定医 小森 亮
スポンサーリンク
スポンサーリンク