こんにちは。
宮城県岩沼市の
いわぬま矯正歯科クリニック院長小森です。
今回は「インビザラインでの違和感」に関してご説明していきます。
矯正装置での違和感
歯の矯正は様々な装置を使用します。
そもそも歯列矯正の装置は異物でしかないので、違和感が生じるのは誰でも可能性があります。
この記事をお読みの方は、
①インビザラインでの治療を考えている方
②インビザラインの治療をすでに始めている方
2パターンあるかと思います。
最後にも言いますが、ほとんどの方は「慣れます」。必要以上に心配されなくても大丈夫ですので、気を楽にしてお読みください。
違和感の種類
違和感に関してご説明していますが、宮城県には「いずい」という、素晴らしくこの記事にピッタリの方言があります。
意味としては「しっくりこない」という事で、「合わない」「変な感じがする」などなど、なんでも「いずい」で説明がつきます。
しかし、全国の皆さまにはお分かり頂けないと思いますので、細かく種類を分類していきます。
痛い
歯列矯正って痛いですか?でご説明しましたが、歯の矯正をすると何かしら圧力がかかります。人には閾値(いきち)という物があって、それを違和感程度に感じるのか痛みと感じるのかは人それぞれです。
痛いにも色々種類があります。
①歯が痛い
インビザラインは数日おきに新しいものに交換します。その都度何かしらの違和感は数日間発生します。ほとんどは2~3日で消失します。
②歯ぐきが痛い
アライナー(マウスピース)の縁(ふち)が歯ぐきに当たっている可能性があります。
③舌が痛い
これも歯ぐき同様、アライナーの縁が当たっている可能性があります。
④頬の内側が痛い
アライナーの縁の可能性もあるのですが、アタッチメント(歯に取り付けるプラスチックの出っ張り)の箇所が擦れやすくなっている場合があります。
⑤あごが痛い
人によっては顎関節症になる可能性があります。
アライナー(マウスピース)は咬み合う部分を全て覆っています。夜に歯を食いしばる癖のある方は、あごが痛くなるなどの症状がでる事があります。
咬み合わせが合わない
アライナー(マウスピース)を外した際に、今までの咬み合わせで咬みにくい可能性があります。歯が動いているので当然と言えば当然なのですが、最初は皆さん驚かれます。
入れると気持ち悪くなる
インビザラインでの治療を始めた患者さまで、数%の方はこれが当てはまります。
嘔吐反射がキツイのです。
形の問題なのか素材の問題なのか、入れると気持ち悪いであったり眠れないであったりします。慣れれば大丈夫な方もいらっしゃるのですが、ずっと慣れず入れたくないと感じてしまうくらいの方もいらっしゃいます。
違和感への対処法
それでは、違和感はどのようにすれば良いのでしょうか。
当たっている所を調整
アライナーが歯ぐきなどに当たっている箇所を切ったり削ったりします。
患者さま自身で調整される場合もあるのですが、上手くいかない事も多いです。可能であれば歯科医院に行って修正して頂いた方が無難です。
痛み止めを飲む
人によっては市販の痛み止めを服用される方もいらっしゃいます。
慣れるまで耐える
咬み合わせがズレるであったり歯が動いての違和感は、アライナーを入れ替えた数日間は皆さん仕方のない事です。
ほとんどの方は慣れますので、しばらくお待ちください。
インビザラインでの治療をあきらめる
入れると気持ち悪いなどは、自分の努力だけではどうしようもない場合があります。
そうなるとインビザラインでの治療をあきらめて、ワイヤーなどの治療に方向転換をする事を検討しなければなりません。
その際、歯科医院さまは新しい装置を用意しなければならないので、追加料金が発生する可能性があります。
してはいけないこと
インビザラインを夜だけ使用する
患者さまが勝手にアライナー(マウスピース)を夜だけ使用するのはやめて頂きたいです。
インビザラインは一日20時間以上の使用が必要とされています。違和感があるからといって夜だけの使用にしてしまうと、それだけ歯の移動が少なくなってしまいます。
その状態で次のアライナーになったとしても、どんどん合わなくなってしまいます。
使用しないでそのままにしておく
違和感があるからといってアライナーを使用しないでいると、歯は変な動きをする可能性があります。
前の段階のアライナーが合えばまだ良いのですが、場合によってはインビザラインの作り直し(リファイメント)になる事もあり、届くまでに時間を要して治療期間が延びてしまいます。
変な改良をくわえる
アライナーの縁を1㎜弱切るであったり、わずかに削るくらいであれば問題は少ないのですが、歯一個分くらいガッツリ切ってしまうと、歯が動かなくなる可能性があります。
まとめ
歯列矯正の装置で歯を動かしているので、歯を含め何かしらの違和感が出てくるのは仕方のない事です。
これまで様々な違和感に関してご説明してきましたが、「ほとんどの方は慣れます」。
心配しすぎると余計違和感が大きくなってしまいますので、不安な事があれば通われている歯科医院さまにご連絡してください。