こんにちは。
宮城県岩沼市の
いわぬま矯正歯科クリニック院長小森です。
今回は、「インビザラインの作り直し」に関してご説明していこうと思います。
インビザラインでの治療の流れ
インビザラインの治療は、歯型を採ってそれを元にコンピューターで3Dシミュレーションを作成(クリンチェック)、そして治療終了までのアライナー(マウスピース)が作製されます。
患者さまはそのマウスピースを自分で数日おきに交換して、通院は通常1~2か月ごとです。
従来のマウスピース矯正は一組のマウスピースで歯を動かすごとに歯型を採って、次のマウスピースの作製という繰り返しですので、歯型を採る回数を考えるとインビザラインは少ないと言えます。
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なぜ作り直しが必要なのか?
インビザラインは治療終了までのマウスピースが作製されるとご説明しましたが、それならば作り直しはいらないはずです。
「マウスピースの作り直しをします」と歯科医師から言われたら、治療がうまくいっていないのではないか?と不安に思われるかもしれません。
インビザラインとリファイメント
インビザラインではアライナー(マウスピース)の作り直しをリファイメントと言います。
このリファイメントは、最初の作製から5年以内であれば何回でも可能です(部分矯正など期間が短い場合は回数制限があります)。
リファイメントの手順は以下の通りです。
①アタッチメントなどを撤去する
歯に接着していたアタッチメントなどを撤去します。撤去する理由は、作り直した際に必ずしも同じ所にアタッチメントがつかない可能性があるからです。
②歯型を採る(リテーナー用)←省略の可能性あり
作り直したアライナーが届くには、数週間から1か月程度かかります。そのため、何もつけない状態では歯ならびがズレてしまって、作り直したアライナーが合わなくなる可能性があります。
ある程度、現在使用しているアライナーが合っているのであれば、そのままそれを使います。しかし、合っていないものであれば歯型を採って、リテーナーと呼ばれる動かさないためのマウスピースを作製します。大抵は即日作製が必要です。
③歯型を採る(インビザラインのアライナー用)
作り直すアライナー用の歯型を採ります。
作り直しをする理由
それでは、なぜインビザラインは作り直しをするのでしょうか。
理想と現実の違い
インビザラインでは3Dシミュレーションで治療計画(クリンチェック)を作成します。しかし、それはあくまでコンピューター上の理想的な歯の動きで、実際の歯はそこまで理想的に動いてはくれません。
その微妙なズレはアライナーを交換するごとに蓄積され、徐々に大きなズレになっていきます。
微調整
人の咬み合わせは日々変化しています。大きなズレではありませんが、数ミクロン(紙一枚分の厚さ)のズレはしょっちゅう起こります。
治療終了直前はそのズレを修正するために微調整が必要となるため、マウスピースの作り直しが必要となります。
アライナーの不適合
マウスピースが合わなくなってしまったら作り直しが必要です。
合わなくなる理由は前述の微妙なズレが原因の場合もありますが、使用時間が短かった、適切な装着ができなかった、使用期間を間違えたなど、患者さまが原因の場合も少なからずあります。
まとめ
いわぬま矯正歯科クリニックでは、治療が非常に良く進んでいたとしても作り直しを1~2回程度おこなっています。
それは患者さまにとってより良い結果を得るための必要な工程です。
不安に思わず、もっと良いマウスピースが出来上がると考えて頂ければ幸いです。