こんにちは。
宮城県岩沼市の
いわぬま矯正歯科クリニック院長小森です。
今回はインビザラインの「付け外しのめんどうくささ」に関して、ご説明させていただきます。
インビザラインはめんどくさい?
「インビザラインは取り扱いがめんどくさくないですか?」
治療を始める前の患者さまや保護者の方から、このようなご質問を受ける事があります。
食事の時
インビザラインは一日20時間以上の使用が推奨されているのですが、食事などで取り外す必要があります。そして食事の後は装着するのですが、その前に歯を磨く(時間が無い場合は口をゆすぐ)必要があります。
家の中であれば人目を気にする事無くできると思いますが、外出して人と会っている時などは食事のたびにトイレなどで「外す」「歯をきれいにする」「付け直す」をしなければいけません。
食品関係の仕事で味を確認しなければいけなかったり、仕事の関係で飲食する必要のある方は、仕事中は外していなければならずマウスピースの使用時間は短くなります。
アライナーの管理
インビザラインではアライナー(マウスピース)を自分で交換する必要があります。
歯科医院によって、患者さまが全期間のアライナーを受け取る場合と1~2か月分だけ受け取る場合があるのですが、どちらにしても自宅で保管しなければいけません。
他の矯正装置は基本的にすべて口の中に入っている、もしくは口の外に出したとしてもひとつだけなので、そのような管理は必要ありませんが、インビザラインは複数のアライナーを保管することが必須です。
スケジュール管理
アライナーの管理をしながら、スケジュール管理をしなければいけません。
インビザラインはアライナー(マウスピース)に番号がふられており、歯科医師の指示に従って数日おきに次のマウスピースへ交換します。いつ切り替えるのか、スケジュールを把握する必要があります。
他の矯正装置は通院日だけ覚えていればいいだけなので、その点ではめんどうさがあると思います。
アライナーの洗浄
アライナーは数日おきに交換するので、他のマウスピースに比べて臭いが少ないです。それでも外した後は少しであっても洗う必要はあります。
他の矯正装置はめんどくさくないのか?
それでは、他の矯正装置は取り扱いが簡単なのでしょうか?
従来のワイヤー矯正では、食事をする際に取り外す必要はありません。その意味ではインビザラインより楽だと言えます。
ですが、他の点で「めんどくさく」なります。
ワイヤー矯正は歯が磨きにくい
インビザラインは外した際に歯の間の装置がないので、他の装置に比べて歯は磨きやすいです。しかし他の装置、特にワイヤー矯正は磨きにくくなります。
通常よりも多くの時間を割かないと、しっかり歯はきれいになりません。
通院の頻度が多い
インビザラインの通院は通常1~2か月ごとですが、ワイヤー矯正の通院はほとんど1か月ごとです。ワイヤーでの動きは1か月で止まってしまうからです。
インビザラインはアライナーをある程度の枚数をお渡しするので、ちゃんと使っていただければの前提はありますが、2~3か月ごとの来院が可能です。
食べ物の制限が多い
矯正装置に絡みやすいので、食べるものの制限は多いです。
インビザラインでもアタッチメントの関係で硬すぎるものは避けて頂きたいのですが、他の装置よりは自由に食べる事が可能です。
「めんどうくさい」への対処法
1 慣れる
一番多いのはこのパターンかと思います。
皆さん初めての経験はできなくて当たり前です。ですが、それをルーティン(生活習慣)とする事でできるようになっていきます。
2 ワイヤー矯正を選択する
インビザラインばかりが矯正治療ではありません。
ワイヤーでも目立たないものがありますので、そちらで考えて頂いても良いかもしれません。
3 そもそも歯列矯正自体やらない
そこまでしてもめんどうくさいものが嫌であれば、ワイヤー矯正も難しいと思われます。
そもそも矯正治療自体を諦めてはいかがでしょうか。と言ってしまうと言い方が強すぎるので、以下のような本をみつけました。興味があれば読んでみるのも良いのではないでしょうか。
まとめ
歯列矯正は基本的に「めんどくさい」です。
歯ならびが良ければ歯列矯正をする必要が無いですし、歯ならびが悪くても気にせず生活しておられる方もたくさんいます。そのような方々は「めんどくさい」歯の矯正はしなくてもすみます。
でも、歯ならびを気にしているから矯正をしたいと思っているのではないですか?
誰でも最初は慣れないですし、めんどくさいものです。ですが、ほとんどの方はすぐに慣れて頂いています。
不安にばかり考えていても何も始まりません。前に一歩踏み出してみませんか?