こんにちは。
宮城県岩沼市の
いわぬま矯正歯科クリニック院長小森です。
最近のニュースは、新型コロナウイルスに関してのものがほとんどです。
その中で歯列矯正の話をしても、皆さまのお役に立てる事は少ないと思われます。
歯列矯正の話題は少しお休みして、新型コロナウイルスに対して必要な物に関して、ご説明させていただこうと思います。
今回は「消毒用エタノール」に関してです。
エタノールの種類(濃度に関するもの)
エタノールは濃度によって種類が分かれます。
消毒用エタノール(80%前後)
エタノールで消毒効果が最も認められるのがこの濃度(体積での濃度なので、重さ基準では70~75%)です。それ以上、高くても低くても効果は減少します。
無水エタノール(99%以上)
水を含まないエタノールです。水を嫌う機械の洗浄に使用されます。
無水エタノールから消毒用エタノールを作る方法
2020年4月現在、消毒用エタノールはほとんど店頭にありません。ネットで探しても値段が高くてとても買える状態ではありません。無水エタノールもそれほど出ているわけではないのですが、消毒用よりは出回っている&安価であるため、無水エタノールから消毒用エタノールを作製する方法を記しておきます。
無水エタノールを用意する
無水エタノールを用意してください。
精製水を用意する
正式には、何も入っていない水である精製水を利用するのが基本です。しかし非常時である場合、精製水は他の用途で使用する方も多いため、できれば使用しないのが良いと考えられます。
その際、代用されるのは「水道水」です。
日本の水道水は塩素が入っているので、基本的にキレイな状態です。その事から、精製水に代わりえます。
ですが注意点があります。
ある程度不純物があるので、作った消毒用エタノールは何か月も効果があるわけではありません。数日で使い切るのであれば問題は無いですが、多く作ると長期間にわたるため、溜めずに少しずつ作るのが重要です。
混ぜる
単純に混ぜるだけです。
無水エタノール 4 : 1 精製水
大まかにこのような割合で入れて混ぜます。
その際、入れる容器は合成樹脂や合成ゴムなどが含まれると変形しますので、そのような物は避けてください。
消毒用エタノールの働き
なぜ、消毒用エタノールは消毒できるのでしょうか。
細胞膜の脂質を溶かす
菌やウイルスはその表面を細胞膜(一部ウイルスはエンベロープ)が覆っています。その細胞膜を作っている脂質をエタノールが溶かしてしまうため、菌やウイルスは死滅します。
タンパク質を変性させる
菌やウイルスはそのほとんどがタンパク質でできていますが、その構造を変えて機能を失わせる働きがあります。
脱水作用
菌やウイルスは乾燥に弱い生物です(強いものもありますが)。エタノールは揮発性ですぐに蒸発するため、細胞内部の液体も蒸発させてしまいます。
一定の量を使用する
粘膜や傷口に使用しない
火気厳禁
換気が必要
塗装箇所、ゴム製品、樹脂製品は不可
まとめ
新型コロナウイルスに対して必要な事として、「手洗い」があります。
有名人の方々も動画で手洗いの仕方を出していますが、それに加えてエタノールでの消毒があればさらに強力です。
現在なかなか手に入らない状況ではありますがなるべく利用して、新型コロナウイルスに感染しないように心掛けましょう。